コードは合ってるのに“それっぽくない”理由
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コードは合ってるのに“それっぽくない”理由

右手だけで変わる3つのニュアンス

STEP:1 はじめに

ギターってめちゃくちゃ面白い楽器だと思います。

誰でも気軽に始められる、うるさい「決まりごと」もない、なにより自分らしく楽しむことができる。これらの点がギターの大きな魅力でしょう。本記事の筆者である私もギターを始めて約30年ほどになりますが、いまだにギターを弾くことが楽しくて楽しくて仕方ありません。今でも日々のプレイの中でテクニックの上達や新しい発見があったりします。
この記事を通してあなたのギターライフがより充実したものになることを願っています。

ギターを楽しみながら上達しちゃいましょう!

はじめに

STEP:2 コード弾きは実は奥深い

ギターを弾き始めて数か月も経つとコード弾きがスムーズにできるようになってきます。お気に入りのアーティストの曲をカバーしてコード弾きするのは本当に楽しい時間です。

最初のうちはコード弾きができるだけで楽しいものです。
ですが慣れてくると「うーん、なんだか原曲の感じと違うなぁ」と感じることが多くなります。

実はギターのコード弾きは簡単に見えて意外に奥が深いのです。同じコードを弾くにしても細かなニュアンスによってまったく違った表現をすることができます。
この記事ではコード弾きにおけるニュアンスの出し方について書いてみようと思います。

STEP:3 ニュアンスの表現には「右手」が大事

ギターにおいて最初につまづく箇所は何よりも「左手」の運指でしょう。
コードを綺麗に鳴らすためには左指のスムーズな移動と押弦がとても大切です。最初の頃は慣れないこの部分に苦労する方が多いはずです。
この左手の部分がある程度スムーズにできるようになってくるとコードの響きが綺麗に鳴るようになります。
ここまでできたら是非次のステップに進んでもらいたいと思います。

コード弾きの次のステップ、それこそ「細かなニュアンスによる表現」です。そのためには「右手」が重要な役割を持ちます。

ではニュアンスによる表現をするためにはどのような右手の動きが必要になるか見ていってみましょう。

STEP:4 ①ストロークに強弱をつけよう

ギターをコード弾きする際の右手の動きを「ストローク」と言います。
このストロークがコードのニュアンスにとても重要な役割をしています。

例えば同じ「A」のコードでも「強く」弾くのか「弱く(優しく)」弾くのかによって受ける印象はだいぶ変わってきます。パンクやロックのような音楽では強めに「ギャーン」と弾く方が「それっぽく」聞こえます。逆にしっとりしたバラードのような曲では「弱く(優しく)」コード一音一音の輪郭が見えるように弾いた方が断然雰囲気が出ます。

※動画内、最初のストロークは「強く」、次のストロークは「弱く(優しく)」弾いています。

また、一曲の中で静かな部分と盛り上がる部分でストロークの強さを変えてみるのも効果的な演奏方法です。
初心者の方によくありがちなのが「すべての曲・すべての部分でストロークの強さが同じ」ことです。(もちろん私も最初の頃はそうでした。)

ストロークの強弱を意識して弾くだけでびっくりする程ギターに表情が出ます。同じコードでもストロークの際の強弱を意識しながら原曲と聴き比べて弾いてみましょう。

https://youtube.com/shorts/jzmR-h9lA4E?si=2YW98tIWwWeudwEM

STEP:5 ②ストロークにバリエーションをつけよう

ストロークの強弱と同じくらい大切なことがストロークにバリエーションをつけることです。

8分音符の頭と裏でストロークをダウン・アップと弾くと「ジャガジャガジャガジャガ」といったコードの聞こえ方になりますが、これは最もシンプルなストロークの方法の一つです。この方法でももちろん演奏として問題は無いのですが、色々なストロークのパターンを身につけてバリエーション豊かに演奏すればより原曲のニュアンスに近づくでしょう。

※動画内、最初のストロークは「単純なストローク」、次のストロークは「表情をつけたストローク」で弾いています。

https://youtube.com/shorts/F6VHlRQzu10?si=zit3U7DrjqUVMUsZ

STEP:6 ③ストロークで鳴らす弦を意識しよう

ストロークの際、鳴らす弦を意識するとニュアンスに変化が生まれます。

ギターのスコアには曲のコード進行が記載されていますが、実は原曲では必ずしもコードを構成する「すべての弦」を弾いているとは限りません。
スコア通りの同じコードで弾いても「それっぽくならない」のはこの理由もあります。

例えば「G」というオープンコードでコード弾きをする場合、「G」フォームの「6~5弦のみを鳴らす」ということと「6~1弦の全てを鳴らす」というのを混ぜて弾くことを意識してストロークをするとコードの表情に陰影がつくようになります。このような弾き方をするとより表情豊かなコード感を表現できるようになります。

※動画内、最初のストロークは「すべての弦」、次のストロークは「6~5弦のみを弾くこととすべての弦を弾くことを混ぜて」弾いています。

アーティストの原曲ではコード弾きをしていてもこのような方法で表情をつけて演奏されていることが多いです。
私自身もこのことに気がついてからは演奏時の表現方法に幅が出てきたように感じます。

https://youtube.com/shorts/AfUsbJ_ALSY?si=jsrN56gd6dsbz4gz

STEP:7 さいごに

ここまで「右手」のニュアンスについて記載してきました。
原曲の雰囲気に近づくために是非参考にしてみてください。

同じコードでも右手のストロークにニュアンスをつけることで表現の幅はぐっと広がります。
表現の幅が広がるとギターに表情が出てきます。表情のあるギターというのは聴く人に感動を与えてくれるものです。
これを意識しながらギターを弾くとより上達が早いように思います。

ギターは気軽に触れられる楽器であると同時に弾けば弾くほど奥深い楽器でもあります。
毎日の練習を通して是非その奥深さも楽しんでいただけたらと思います。

それでは素敵なギターライフを!

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