「お手本通りに弾いてるつもりなのにちゃんと鳴ってくれない…」
こうした『ギターの音が出ない問題』は初心者ギタリストにとってよくある悩みです。
そこでこの記事では、ギターの音が出ない原因と対処法を『機材面』と『演奏面』の2つの側面から解説させていただきます。
同じようなお悩みをお持ちの初心者ギタリストの方は、ぜひ最後までご覧になってください。
目次
STEP:1 ギターの音が出ない原因:機材面
そもそもアンプからエレキギターの音が出ない場合は、ギター本体、アンプ、エフェクター、ケーブルなど機材側に原因があります。
ここでは4つのポイントに分けて原因と対処法を解説いたします。
STEP:2 1.ギターのボリュームがゼロになっている
シールドとアンプはちゃんと繋がっている、アンプの電源も入ってるしボリュームも上がっている。
それなのに音が出ない場合は、まずギター本体側のボリュームがゼロになっていないか確認しましょう。
エレキギターには基本的に写真のようなツマミが付いてます。ボリュームとトーンを調整するツマミになりますが、初心者のうちはひとまず全てのツマミを右に回しきって全開にしておけば間違いないです。
※ちなみにベテランプレイヤーはギター側のツマミ操作で音色を操ったりします。
私自身、初心者時代に初めて入ったスタジオでまさにこれが原因で音が出ず、30分もムダにしてしまいました。
STEP:3 2.シールドがちゃんと挿さっていない or 挿し間違えている
機材によってはジャック(差込口)が固くてシールドやパッチケーブルが奥まで挿さっていないケースがあります。カチャンと手応えを感じるまで挿しましょう。
また、エフェクターを繋いでいるときはINPUTとOUTPUTの順番を間違えて挿しているなんてこともあります。
エフェクターは基本的に右のジャックがINPUT、左のジャックがOUTPUTです。一部例外もあるかもしれませんが、機材に印字されているので間違えないよう注意しましょう。
STEP:4 3.(チューブアンプの場合)スタンバイスイッチがOFFになっている
ギターアンプは真空管を使ったチューブアンプ、トランジスタを使ったソリッドステートアンプ、デジタル技術を盛り込んだモデリングアンプの3つに大別されます。
その中でチューブアンプには画像のようにスイッチが2つ付いている事があります。
片方のスイッチは「スタンバイスイッチ」といって、真空管やスピーカーを保護する事を目的として付けられています。
※構造的にスタンバイスイッチが無いチューブアンプもありますが。
順番としては、まず電源スイッチをONにして、2〜3分経ったらスタンバイスイッチをONにしましょう。これで音が出ます。
逆に電源を切る時は全てのツマミをゼロにしてからスタンバイスイッチをOFF、2〜3分待ってから電源スイッチOFFです。
スタジオで初めてチューブアンプを使うという時は、電源スイッチだけでなくスタンバイスイッチもONにすることを忘れないでください。
STEP:5 4.機材そのものに不具合がある
ギターのボリュームは全開、シールド&パッチケーブルの接続もバッチリ、アンプのスイッチもツマミもスタンバイOK!
・・・なのに音が出ないと言う場合は、いよいよ機材側の不具合を疑います。
下記の順番で検証していきましょう。
⓪そもそも電源はちゃんと入ってる?
エフェクター、アンプを電源に繋いでいるにも関わらずONにならない場合はその時点でほぼ故障していますので、すぐに楽器屋さんなどに相談して修理に出しましょう。
①接点不良は無いか?
ギター・エフェクター・アンプのジャック、シールド・パッチケーブルのプラグなど、エレキギターを演奏する時には機材同士の接点がたくさんあります。
シールド(パッチケーブル)のプラグ部分を少し回すように動かしてみて、ガサガサ音と共に音が出るようなら接点不良です。
対症療法として接点復活剤を使う方法がありますが、根本的に解決するならシールド(パッチケーブル)を新しいものに交換するか、原因が受け側であればジャック交換が望ましいです。
※ジャック交換はハンダ付けの知識と技術が必要なので、心配なら楽器屋さんに相談しましょう。
②シールド(パッチケーブル)の不具合は無いか?
接点不良の調査をしても解決しない場合、次はケーブルの不具合を疑います。長く使っているとハンダにクラックが入ったり断線したりといった事象が起こります。
友達やスタジオからシールドを借りて、自分のシールドと交換して接続しましょう。
もし音が出たらケーブルが原因なので、新しいものに交換することで解決します。
③ギター or アンプの不具合は無いか?
接点不良でもない、ケーブルの不具合でも無いとなると、ギター、エフェクター、アンプのいずれかが故障している可能性があります。
まずはエフェクターを外してギターを直接アンプに繋ぎます。
・普通に音が出る場合→エフェクターの不具合を疑う
・2台以上試したが音が出ない場合→ギターの不具合を疑う
・他のアンプに繋ぐと音が出る→普段使っているアンプの不具合を疑う
ギターやアンプの修理にはいずれも回路、配線やハンダ付けの技術が必要となりますので、楽器屋さんに相談してください。
④エフェクターの不具合は無いか?
最後に調べるのはエフェクターです。コンパクトエフェクターをたくさん繋いでいる場合は時間がかかりますが、ギター→エフェクター→アンプの順に繋いで1つ1つ調べるしかありません。
繋いでも音が出ないエフェクターを見つけられたら、こちらも詳しい人にお願いして修理してもらいましょう。
STEP:6 ギターの音が出ない原因:演奏面
教則本や教則動画を見て同じように弾いているつもりでも、お手本のような音が出ない。これも多くの初心者が直面する悩みです。
ここではなるべくクリアな音が出せる弦の押さえ方や弾き方など演奏面における原因を3つのポイントに絞り、動画を交えて解説いたします。
STEP:7 1.押さえる場所(ポジション)が悪い
ギター演奏の基本ですが、弦を押さえる場所はフレットの近く(手前)が基本です。
フレットから離れた場所や真上を押さえてしまうと良い音が出ません。動画を参考に、常にフレットの近くで押さえることを意識してください。
STEP:8 2.弦に指の腹が触れてしまっている
和音を弾く時は指の腹が他の弦に触れてしまい音が鳴らない事がよくあります。
※あえて軽く触れることで音を出さないミュートという奏法もありますが。
この対策としては、なるべく指を立てるように弦を押さえることです。指を寝かせてしまうと他の弦に触れやすくなってしまいます。
なるべく指を立てるイメージである事に加えて、押さえている手は自分の身体の方に寄っている方が良いです。
初心者のうちは、和音を抑えたら1本1本弦を弾いて鳴るべき音がちゃんと出ているか丁寧に確認しましょう。
STEP:9 3.右手と左手のタイミングが合ってない
左右の手の動きがちぐはぐだと、やはりギターはちゃんと鳴ってくれません。
初心者のうちは押さえきる前に弦を弾く、弦を弾いてすぐに押さえている方の手を離してしまうということが起こりがちです。
まずは遅いテンポから練習を始めて、右手と左手のタイミングを合わせる事を心がけてください。
メトロノームは全てのミュージシャンにとって必需品です!
STEP:10 まとめ
ギターの音が出ない原因と対処法について、機材面と演奏面の両面で解説させていただきました。
機材が原因で音が出ない場合、複数の要因が重なっている可能性もありますので、まずは本記事に書かれている事を1つ1つ検証していきましょう。
筆者の経験上、自宅の練習とは異なりスタジオやリハーサルなど不慣れな環境になるほど音が出ないトラブルが起こりがちです。
周りの目もあるので焦ってしまう気持ちも分かりますが、冷静に落ち着いて対処していくことが大切です。
演奏面については、結局のところ押さえ方や弾き方の基本を意識しながら一歩一歩着実に練習を進めていくことが一番の近道だと言えます。
1つのコードをしっかり鳴らすことができれば、2つ目・3つ目のコードは意外と時間がかからずに演奏できるようになるものです。
エレキギターはヘビーなロックサウンドから繊細なクリーントーンまで様々な音色を出すことができる、本当に魅力的な楽器です。
この記事が機材・演奏の基本を理解するきっかけとなり、理想の音をアウトプットするための参考となることを願っております!
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