STEP:1 正しい息の使い方を覚えよう
楽器を吹く上で一番大切なのは、「息」です。正しい息の使い方ができれば、音も良くなるし、長く演奏することもできるようになります。
⭐︎お腹で息をする練習
まずは楽器なしで練習してみましょう。仰向けに寝て、お腹の上に本を置いてください。息を吸うとき、胸ではなくお腹が膨らんで本が上がるようにします。息を吐くときは、ゆっくりお腹をへこませて本を下げます。
この「お腹で息をする」感覚が分かったら、立った状態でも練習してみましょう。肩を上げないように気をつけて、お腹を意識して深く息を吸います。吐くときは、風船から空気が漏れるようにゆっくりと一定の速度で息を出すイメージです。
⭐︎ロングトーンで息の練習
楽器を持って、中くらいの高さの「シ♭」の音で練習しましょう。最初は4秒くらい、慣れてきたら8秒以上音を伸ばしてみてください。大切なのは、最初から最後まで同じ音量で音を出すこと。息が足りなくなったら無理しないで、少しずつ長くしていけばOKです。
毎日この練習を続けると、確実に息の力がついてきます。
STEP:2 きれいな音を作ろう
息の使い方が分かったら、今度は音作りです。トロンボーンのあの深くて温かい音を出すには、口の形と息の入れ方がポイントになります。
⭐︎口の形(アンブシュア)を整える
鏡を見ながら練習するのがおすすめです。まず「う」の口の形を作って、上下の唇を軽く合わせます。口の端を少し引き締めて、マウスピースを唇の真ん中に当てましょう。
強く押し付けると痛いし、音も硬くなってしまいます。優しく、でもしっかりとマウスピースを当てるのがコツです。
⭐︎マウスピースだけの練習
楽器全体を使う前に、マウスピースだけで音を出す練習をしてみましょう。正しい口の形で息を入れると、「ブーッ」という音(バズィングと言います)が出ます。この音がしっかり出せるようになると、楽器でもきれいな音が出せるようになります。
朝練習する前の5分間、この練習をするだけでも効果抜群です。
⭐︎いろいろな高さの音で練習
低い音から高い音まで、同じようにきれいな音で吹けるように練習しましょう。スケール(ドレミファソラシド)を使って、どの音も同じ音色で演奏できるよう頑張ってみてください。
音が高くなるときは息を少し速く、低くなるときは息をゆっくり出すのがコツです。スライドの位置も正確に腕で覚えましょう。
STEP:3 耳を鍛えて表現力アップ!
技術が身についてきたら、今度は「聞く力」を鍛えましょう。上手な人は、自分の音も他の人の音も、よく聞いています。
⭐︎正確な音程で吹く練習
ピアノと一緒に同じ音を出して、音程がぴったり合っているかチェックしてみましょう。最初は難しいですが、少しずつズレがなくなってきます。
合奏のときも、他のパートの音をよく聞いて、自分の音程を調整する習慣をつけましょう。みんなの音程が合うと、すごくきれいなハーモニーになります。
⭐︎好きな演奏を真似してみる
YouTubeなどでプロの演奏を聞いて、真似してみましょう。同じ楽譜でも、演奏する人によって全然違う表現になります。「なんでこんなにかっこいいんだろう?」と思ったら、その理由を考えながら聞いてみてください。
音の強弱、音の長さ、音色の変化など、いろんなことに注目すると発見がありますよ。
⭐︎自分の演奏を録音してみる
スマホで自分の演奏を録音して、客観的に聞いてみましょう。演奏しているときは分からない癖や問題点が見つかります。
「あれ?思ったより音程が不安定だな」「この部分、もっと表現豊かに吹けそう」など、具体的な改善点が見つかるはずです。
STEP:4 まとめ:継続しよう!
トロンボーン上達の秘訣は、この3つのステップを毎日少しずつでも続けることです。
1. 呼吸:お腹を使った深い息で、ロングトーン練習
2. 音作り:正しい口の形で、きれいな音色を目指す
3. 耳を鍛える:音程と表現力を磨く
最初は大変に感じるかもしれませんが、少しずつでも続けていれば必ず上達します。部活の仲間と一緒に頑張ったり、先輩にアドバイスをもらったりしながら、楽しく練習を続けてくださいね。
トロンボーンの深くて豊かな音色は、きっとあなたの音楽人生を素晴らしいものにしてくれるはずです!
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