原因が分からないままDAWで無理に処理すると、かえって音質を損ねることも少なくありません。
この記事では、ノイズの種類ごとに原因を整理し、機材や環境別の具体的な対処法を解説します。
目次
STEP:1 録音ノイズの種類と原因:まずは敵を知ろう!
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
1.サーというノイズ(ホワイトノイズ):電気的なノイズが原因
2.ブーンというノイズ(ハムノイズ):電源周りの問題
3.プチプチというノイズ(クリックノイズ):デジタル処理の問題
録音ノイズを減らすには、まず「どの種類のノイズが、どこで発生しているのか」を把握することが重要です。
ノイズには代表的なパターンがあり、原因も異なります。最初に切り分けることで、効率よく音質を改善できます。
『サーというノイズ(ホワイトノイズ):電気的なノイズが原因』
常に鳴り続けるサーというノイズは、ゲインを上げすぎていることが主な原因です。入力レベルが低いままゲインを稼ぐと、音と一緒に内部ノイズも増幅されます。
高感度なコンデンサーマイクでは特に目立ちやすく、電源環境が悪い場合も影響します。まずはゲイン設定と電源周りを確認しましょう。
『ブーンというノイズ(ハムノイズ):電源周りの問題』
低く唸るようなノイズは、グラウンドループなど電源系の問題で起こりがちです。電磁波を出す機器が近くにある場合や、ケーブルのシールド性能が低い場合も原因になります。電源、機器配置、ケーブルをまとめて見直すことが重要です。
『プチプチというノイズ(クリックノイズ):デジタル処理の問題』
断続的に入るクリックノイズは、クロック同期やサンプリングレートの不一致が原因になることがあります。
バッファサイズが小さすぎたり、プラグイン負荷が高すぎたりすると発生しやすいため、DAW設定の見直しが有効です。
STEP:2 マイクのノイズ対策:録音の入り口を見直す
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
1.マイクの指向性を理解する
2.ポップノイズを防ぐ
3.ケーブルを見直す
録音時のノイズ対策では、最初に音が入るマイク周りの見直しが重要です。録音段階での改善は、後処理に頼らない安定した音につながります。
『マイクの指向性を理解する:周囲のノイズを拾わないように』
単一指向性マイクを使うことで、周囲の生活音や反響音を抑えやすくなります。ノイズ源を避けた向きで設置し、吸音材やカーテンを併用することで、よりクリアな録音が可能です。
『ポップノイズを防ぐ:ポップガードを活用する』
破裂音によるポップノイズは、ポップガードで効果的に防げます。マイクから5〜10cm程度の位置に設置し、布製・金属製の特性を理解して選ぶと安定した収音ができます。
『ケーブルを見直す:高品質なケーブルを選ぶ』
シールド性能の低いケーブルはノイズの原因になります。必要以上に長いケーブルは避け、断線や劣化がないか定期的に確認しましょう。
STEP:3 オーディオIFのノイズ対策:音の入り口をクリーンに
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
1.ゲイン設定を最適化する
2.ファンタム電源を見直す
3.USB接続を見直す
オーディオIFの設定ミスは、録音全体に影響します。基本設定を整えるだけで、ノイズが大きく改善することがあります。
『ゲイン設定を最適化する:S/N比を意識する』
ピークが-6dB前後になるよう設定し、無音時のノイズも確認します。適正な入力レベルを確保することで、S/N比の良い録音が可能になります。
『ファンタム電源を見直す:不要な場合はOFFにする』
コンデンサーマイク以外ではファンタム電源は不要です。安定性に不安がある場合、ノイズの原因になることがあります。
『USB接続を見直す:バスパワー駆動は避ける』
バスパワー駆動はノイズが出やすいため、セルフパワーのUSBハブを使うと改善する場合があります。USBケーブルやポートの変更も有効です。
STEP:4 録音環境のノイズ対策:静かな環境を作る
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
1.吸音材を活用する
2.遮音対策をする
3.録音ブースを設置する
部屋の反響や外部音は、後処理で完全に消すことが難しい要素です。環境改善は音質向上に直結します。
『吸音材を活用する:反響音を抑える』
マイク背後や側面に吸音材を配置すると反響を抑えられます。手作りパネルでも十分な効果が得られます。
『遮音対策をする:外部からの騒音を遮断する』
窓やドアの隙間対策、防音カーテンの使用で外部音を軽減できます。完全防音でなくても効果はあります。
『録音ブースを設置する:より静かな環境を作る』
簡易ブースや自作ブースは、省スペースでも効果的です。本格的な防音室は理想的ですが、用途と予算に合わせて選びましょう。
STEP:5 DAWでのノイズ除去:最終手段!
この章で扱う主なポイントは以下のとおりです。
1.ノイズリダクションプラグイン
2.EQでの帯域カット
3.コンプレッサーの活用
DAWでの処理は便利ですが、かけすぎると音質を損ねます。あくまで補助的に使う意識が重要です。
『ノイズリダクションプラグインを使う:手軽にノイズを除去』
無音部分からノイズプロファイルを作成し、少しずつリダクション量を調整します。自然さを保つことが大切です。
『EQで不要な帯域をカットする:ピンポイントでノイズを除去』
ノイズの周波数を特定し、必要最小限のカットに留めることで音の芯を守れます。
『コンプレッサーでノイズを目立たなくする:ダイナミクスを調整』
直接除去はできませんが、音量差を整えることでノイズを目立ちにくくできます。
STEP:6 まとめ
録音ノイズは種類ごとに原因が異なる
マイク周りの見直しで録音段階のノイズを減らせる
オーディオIFは基本設定が重要
録音環境の改善は後処理より効果的
DAW処理は最終手段として使う
『総括』
録音ノイズは、原因を切り分けて段階的に対処することで確実に改善できます。
まずは今すぐ見直せるポイントから取り組み、クリアで聴きやすい録音環境を整えていきましょう。
コメント0件