ペダルが濁る…|踏み替えのタイミングと“濁らない”練習法
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ペダルが濁る…|踏み替えのタイミングと“濁らない”練習法

ダンパーペダル(ピアノの右側のペダル)を使ってピアノを弾くとき、踏み替えているつもりでもなぜか濁ってしまう!と悩んでいる方が多くいらっしゃるかと思います。
使いこなすことで表現の幅を大きく広げることができるダンパーペダルですが、踏み替えのタイミングや踏み込む深さを間違ってしまうと逆効果に。
指先で素敵に表現できても、ペダルの濁りで台無しになってしまうともったいないですよね。

今回はペダルが濁る原因を整理しながら、理想的な「踏み替えのタイミング」と「濁らないための練習法」を詳しくご紹介します。

STEP:1 どうして濁るの?ペダルが濁る原因

ペダルを踏んだ時に音が濁ってしまうのは、前の音の響きが消えきらないうちに次の音を響かせてしまうからです。
ペダルを濁らせずに音をクリアに響かせるには、新しい音を弾いた瞬間に一度ペダルを完全に離し、響きをリセットする必要があります。
こうしたペダル操作をスムーズに行うには、まずは足の置き方や動かし方といった基本のフォームを安定させることが大切です。
練習を始める前に、ペダルを踏む際の正しいフォームから確認していきましょう。

STEP:2 ペダルを踏むときの正しいフォームは?

ペダルを踏む際の正しいフォームは以下となります。

・椅子はピアノに近づけすぎず、座った状態からスッと立てる程度の余裕を持たせて置き、椅子の前半分くらいに腰掛ける
・膝を90度より少し緩やかに曲げ、両足は自然に開いて構える
・かかとをしっかりと床につけ、足の親指の付け根あたりの膨らんだ部分をペダルの丸い先端に乗せ、足首の関節を支点にして上下させる

※足が届かない場合は足台や補助ペダルを使用し、しっかりとかかとがつく高さに調整しましょう。

「踏むタイミングは合ってるはずなのに何故か濁る……」という時、もしかしたら基本のフォームが崩れてしまっているのかもしれません。
弾く前に一度、かかとでしっかりと支えて身体がリラックスできているかを確認してみてください。

 ペダルを踏むときの正しいフォームは?

STEP:3 ペダル操作の基本は「弾いてから踏む」

ペダルを使って演奏するときに最も気をつけなければいけないのは、踏み替えのタイミングです。
離すのが早すぎると音の響きが途切れてしまい、離すのが遅すぎたり次の音を鳴らすのと同時に踏み込んでしまうと、前の音と新しい音が重なって濁ってしまいます。
ペダルを濁らせないためには、打鍵した直後に踏み替える「後踏み」を意識しましょう。
新しい音を弾いた瞬間に一度ペダルを離して前の響きを消し、指が鍵盤を押さえている間に素早く踏み直す。この一瞬で響きをリセットすることで、濁ることなくクリアな響きを保つことができます。

STEP:4 【実践】「後踏み」の練習をしてみましょう

「後踏み」の感覚を掴むために、まずは一音ずつ練習してみましょう。
1. 弾く:ドの音を指でしっかり弾く
2. 踏む:音が鳴ったことを耳で確認してから、ペダルを踏み込む
3. 次の音を弾くと同時に離す:レの音を弾く瞬間にペダルを素早く離し、響きをリセットする
4. また踏む:レの音が鳴った直後に、再びペダルを踏み込む
5. 響いている音をよく聴いて濁りがないか確認する
6. 以上の動作を繰り返す

この「弾く→踏む」のリズムが身体に染み込むまで、片手だけで繰り返し練習してみてください。
慣れてきたら和音で試してみたり、実際に曲の中でも実践してみましょう。
その際も踏み替えのタイミングで一度止まり、響きを確認してから次へ進んでください。
それでは、実際の足の動きを動画で確認しましょう。

STEP:5 コードが変わるタイミングで必ず踏み替える

コードが変わるタイミングでは、ペダルもしっかりと踏み替える必要があります。
ペダルを踏んだまま別の和音を弾いてしまうと、まったく別のハーモニーがぶつかり合って汚く濁ってしまいます。
「なんとなく踏む」のではなく、楽譜のコードが変わる瞬間を意識してペダルを踏み替えましょう。

STEP:6 踏む深さで響きをコントロールする

ペダルは、常に一番下まで踏み込めば良いというわけではありません。特に速いテンポの曲や低い音の多いフレーズで深く踏み込みすぎると、響きが重なりすぎて濁って聴こえることがあります。
そんな時は、ペダルを半分ほどで止める「ハーフペダル」を試してみましょう。響きを適度に残しつつ、音の輪郭をくっきりさせることができます。
ピアノによってペダルの効き具合に差があるため、「どこまで踏むと濁り始めるのか」を耳で聴きながら、深さを調節してみてください。

STEP:7 「ガタン!」という雑音に気を付けて

せっかくタイミングも深さもバッチリから「ガタン!」と音が聞こえてしまうと、せっかくの美しい響きが台無しになってしまいます。なのに、踏むたびに足元
足をペダルから離して叩くように踏むのではなく、足の裏をペダルに吸い付かせるイメージを持ちましょう。ペダルが戻る動きに足を添わせて離さないように意識するだけで、雑音のないスムーズな踏み替えができるようになります。

STEP:8 足だけでなく「耳」を鍛える

ペダリングを上達させるためには、客観的に自分の音を聴くことがとても大切です。
演奏中は指や足に意識が向きがちで、自分がどんな演奏をしているのか意外とわからないもの。録音して聴き返してみると「こんなに濁っていたのか…」などと気づくことができます。
ペダルを踏み替えたら少し止まって顔をあげ、響いている音をよく聴いてみてください。
聴く力が育つことで、自分の演奏に新たな発見が生まれるはずです。

STEP:9 おわりに

ペダリングはタイミングや深さなど、気をつけなければいけないことがたくさんあります。
最初は混乱してしまうかもしれませんが、コツを掴んで自然と足が動くようになると表現の幅がどんどん広がっていきます。
いきなり演奏と同時にすべて意識するのが難しい場合は、まずは足だけで練習してみたりと自分に合った練習から始めてみてくださいね。

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