6451進行とは?切ないコード進行の作り方
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6451進行とは?切ないコード進行の作り方

曲を聴いていて、「なんだかグッとくる!」と感じる瞬間はありませんか?
また、「なぜこのフレーズが胸に響くんだろう…?」と思ったことはありませんか?
その答えは、コード進行にあるのかもしれません。
今回は、J-POP・ROCKでもよく使われている【6451進行】を取り上げ、その“切なく、そしてエモく聞こえる理由”を見ていきましょう!

STEP:1 【6451】って何の数字? それは…ディグリーネーム!

「【6451進行】とは何なのか?」について、少し触れたいと思います。
6451というこの数字は、≪ディグリーネーム≫からきています。
はじめに、ローマ数字とコードネームが並べられた当ステップの動画からご覧ください。Key=Cのスケール上には、ⅠからⅦまでのコードがあることがわかります。ディグリーネームとは、ローマ数字を使ってコードを表したものであり、Key=Cでは「Ⅰ」が「C(シー)」コードです。
この中の「Ⅵ(ⅵ、Ⅵm)」「Ⅳ」「Ⅴ」「Ⅰ」を順に並べたコード進行が、【6451進行】なのです。
Key=Cでは、「Am‐F‐G‐C」がそれに当たり、鍵盤上ではすべて、白鍵で弾くことができるコードとなっています。

STEP:2 【6451】進行の響きを確かめてみましょう。

次に、この【6451進行】はどんな響きなのか確かめてみましょう。
こちらのステップ内の動画をご覧ください。…どうでしょう、何だか弾いてみたくなりませんか?
この6451は、通称“小室進行”として知られており、現代でも多くのジャンルの楽曲に使われています。「切なさ」や「エモさ」を感じられるところが、この進行の人気の秘密です。なぜそう聞こえるのかと紐解いてみますと…、まず、入口が6(ⅵ、Ⅵm)のマイナーコードなので影を感じさせますよね。そして、「4(Ⅳ)→5(Ⅴ)」と進むことで気持ちも高まり、「1(Ⅰ)のメジャーコードで回収」されています。その流れが「感情の起伏」を表しているように思えるからではないでしょうか。

STEP:3 【6451】がエモく聴こえるのは《Major Key(メジャーキー)》

ではここで、【6451進行】が使われている楽曲の伴奏パターンを見てみましょう。
こちらのステップでは、動画で2曲の楽曲をフィーチャーしています。
1曲目は、ヨルシカ/「ただ君に晴れ」(原曲Key=F)のサビ伴奏、2曲目は、米津玄師/「LOSER」(原曲Key=Gm)のサビ伴奏です。
実を言いますと、6451進行はKey=CやF…などの”メジャーキーでエモさを感じられるコード進行”なんです。「LOSER」は原曲Key=Gmというマイナーキーですが、サビでKey=Gmの同主調であるKey=Gの響きに変化しているため、なせる手法といえます。
画像の楽譜でも、Key=F、Key=Gそれぞれのコードネームを6451に沿って確認すると便利ですよ。
楽譜上は各コードを基本形で書いていますが、伴奏や響きに合わせて"転回形"をお試しください。

【6451】がエモく聴こえるのは《Major Key(メジャーキー)》

STEP:4 【6415】と【6451】の違いとは?

コード進行例には、ポップパンク進行と呼ばれるものの中に【6415進行】があります。
【6451】と何がどう変わるのか気になりますよね。
結論からいいますと…「【6415】はまだ終わらない!」、「【6451】は解決した!」という風に、ニュアンスがかなり違います。
5(Ⅴ)のコードというのは、「…まだ次に続くよ!」と予感させるものでもあるんです。
【6415】を動画でご確認ください。…ね?何だか"続く"感じがしませんか。

STEP:5 【6451】を身近なあの曲にはめると楽しい!

ちょっと面白い実験をしてみましょう。
題して、"【6451】をお馴染みのあの曲にはめてみよう!"です。
童謡や唱歌などに【6451】を当てはめてみると…「なんだかエモくなる!」というお話でございます。
動画では、おすすめの3曲をご紹介していますが、きっと他にも「これ…良い!」という楽曲が見つかることでしょう。【6451】を練習する際には楽しくておすすめですので、ぜひお役立てくださいね。

STEP:6 【6451】は「楽しみましょう!」

ここまで理論を述べてきましたが、これらすべてを理解せずとも、【6451】進行は楽しめます!
「なんだかエモい」「弾いていて気持ちいい」そう感じられましたら、それがもう答えかもしれません。
エモさは、理屈より先にやってきます。「やってみたい!」が何よりの始め時ですので、まず一度、6451の響きを実際に弾いて確かめてみてください。きっと数々の発見があることでしょう。

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