ポップパンク進行とは?ポップパンク感が出る理由を解説
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ポップパンク進行とは?ポップパンク感が出る理由を解説

ポップパンク進行は、ポップスの"キャッチーさ"とロックの"疾走感"が合わさったような、シンプルかつ印象に残る“ハイブリッドの伝統進行”です。
この進行がどんな形で使われているのか、具体的なパターンを見ていきましょう!

STEP:1 4つのコードを弾いてみましょう。

まずは、ポップパンク進行で使われる4つのコードを画像でご覧ください。
C(ドミソ)-G(ソシレ)-Am(ラドミ)-F(ファラド)を2回繰り返したものを楽譜に記してあります。
動画で響きも確かめてみましょう。
Key=Cでは、これがポップパンク進行の大きな鍵となるんです!ぜひ何度も弾いて覚えましょう。
鍵盤楽器では【C、G、Am、F】すべて、白鍵のみで弾けるコードばかり。ポップパンク進行導入にはもってこいです。
C・ドミソ→ミソドなど、その他のコードも転回形を使用してOKです。
それでは、これから【3つのポップパンク進行】を紐解いていきます!

4つのコードを弾いてみましょう。

STEP:2 ポップパンク進行① 【1564】

前ステップの楽譜から、4つずつのコードを1グループとして区切ってみます。
まずは、一番わかりやすい切り取り方、【C(Ⅰ)-G(Ⅴ)-Am(ⅵ)-F(Ⅳ)】から見ていきましょう。
ここが通称【1564】と呼ばれるポップパンク進行で、数多くの楽曲に使われています。
"前向きさや明るさの中にある哀愁"を感じさせるようなサウンドですよね。
【1564】は、ビートルズ/「レット・イット・ビー」や、スピッツ/「チェリー」のイントロなどに使われています。
それらの伴奏も動画にしていますのでご覧ください。

ポップパンク進行① 【1564】

STEP:3 ポップパンク進行② 【6415】

次に、コードを少しずらして…、【Am(ⅵ)-F(Ⅳ) -C(Ⅰ)-G(Ⅴ)】のコードグループに区切ってみましょう。このグループは通称【6415】と呼ばれるポップパンク進行です。
"切なさ+疾走感"を感じさせるようなサウンドで、楽曲ではRADWIMPS/「前前前世」のサビなどに使われています。
マイナーコードから入り、メジャーコードへと抜けることで、ストーリー性を感じられ、「ハッ!」とさせられるサウンドですよね。
「前前前世」のKey=C(ハ長調)と原曲のKey=B(ロ長調)の伴奏を動画にしていますので、雰囲気をつかんでみてください。

【豆知識】
移調や転調では、【6415】などのこの数字が強い味方になることがあります。その面でも数字を覚えておくとコード進行を覚えるうえでとても便利です。

ポップパンク進行② 【6415】
https://youtu.be/SXMAKIEvHr0?si=QOz7FfhO-e6nad2z

STEP:4 ポップパンク進行③ 【4156】

さらに、コードを少しずらし、【F(Ⅳ) -C(Ⅰ)-G(Ⅴ)-Am(ⅵ)】のコードで区切ってみます。このグループは、通称【4156】と呼ばれるポップパンク進行です。
ヨルシカ/「ただ君に晴れ」(原曲Key=F・ヘ長調)のAメロや、椎名林檎/「ギブス」(原曲Key=G・ト長調)のサビなどに使われています。
こちらは【6415】とは逆にメジャーコードからマイナーコードに落ち着くことで、"明るさから哀愁を残し駆け抜ける!"ようなサウンドとなります。
同じく、伴奏を動画にしていますので、雰囲気をつかんでみましょう。

ポップパンク進行③ 【4156】

STEP:5 ポップパンク進行 番外(!?) 【5641】

【1564】【6415】【4156】という、3つのポップパンク進行について触れてきました。これらはキャッチーで、Aメロやサビなどに使われる耳に残りやすいサウンドと言えるのではないでしょうか。
さてここで、「…あれ?もう1グループあるんじゃ…?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
そう【5641】、これが登場していませんね。コードでいいますと【G(Ⅴ)-Am(ⅵ) F(Ⅳ) -C(Ⅰ)】です。
動画でご覧いただくと…いかがでしょうか。こちら、少し他よりは脇役感が否めないサウンドのグループとなり、ポップパンク進行とは呼ばれていません。良いフレーズに使えない…という訳ではないです。可能性を秘めている進行といえます。

ポップパンク進行 番外(!?) 【5641】

STEP:6 3つ(+1)の進行が教えてくれる"ポップパンクの核心"

ポップパンク進行、いかがでしたでしょうか。
「シンプルな進行なのに、メロディが乗りやすいのはなぜ!?」なのか不思議ですよね。
その理由としまして…"どの進行もI(トニック)・V(ドミナント)・vi(マイナー)・IV(サブドミナント)という“ポップスの黄金セット”を中心に動いているからではないかと考えています。
「明るさ」「エモさ」「疾走感」 といったニュアンスをコントロールすることが可能ですので、作曲をする際などにおすすめのコード進行です!
【1564】【6415】【4156】、あなたはどれがお好みですか?
まずはお気に入りから奏でてみると良いでしょう。

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