フルートの低音が出ない|息の角度・唇・キイの塞ぎ方を確認しよう
カテゴリー
レベル

フルートの低音が出ない|息の角度・唇・キイの塞ぎ方を確認しよう

フルートの低音は、初心者にとってはしっかり鳴らすのがなかなか難しいもの。ですが、ポイントを踏まえれば、グッと鳴らしやすくなります。ぜひ、日々の練習に役立ててくださいね!

STEP:1 まずはキイが隙間なくふさがるかチェック!

まず、練習の前に、楽器のキイが隙間なくきっちりふさがるかチェックしましょう。フルートの機構はたいへん精密なので、練習しているうちに内部のネジやバネの調子に狂いが発生し、きちんとキイを押さえていても、キイとタンポの間に隙間ができてしまうことがあります。このような隙間があると、特に低音が鳴りにくくなってしまうので要注意。髪の毛1本分にも満たないような細い隙間でも、音の響きに大きく影響してしまいます。

特にキイがいくつか連動して動く箇所やトリルキイは、隙間が発生しやすいポイント。隙間が発生したことに気づいたら、自分で無理に直さず、楽器を楽器店に持ち込んで、専門のリペアマン(修理担当者)に直してもらうとよいでしょう。

なお、隙間をなくすためにキイをギュッと強く押さえるのはNG。力を入れてキイを押さえると指が動きづらくなる上、フルート内部の機構もより狂いやすくなってしまい、さらに隙間を広げることにつながってしまいます。力を入れず、楽にキイを押さえた状態で演奏するよう、常に心がけてくださいね。

まずはキイが隙間なくふさがるかチェック!

STEP:2 リングキイの場合、リングをきちんとふさげているかも要確認

一部のキイに穴が空いている「リングキイ」タイプの楽器を使用している場合、自分の指でリングキイをきちんとふさげているかも確認が必要です。音の抜けがよくなったり、響きを指先で感じられたりなどメリットも多いリングキイですが、慣れないうちはしっかり穴をふさげずに隙間ができてしまい、低音がきちんと鳴らない原因となってしまうことがあります。

特に薬指のリングキイはふさぎづらく、きちんと押さえているつもりでも隙間ができがち。うまく穴をふさげないうちは、穴に詰められるシリコンキャップを使用するとよいでしょう。きちんとふさげるようになったら、シリコンキャップを外せばOKです。

なお、手が小さめの人や手が荒れている人の場合、どうしてもリングキイをしっかりふさげないこともあります。手の大きさや状態に左右されずに演奏したいなら、キイに穴が空いていない「カバードキイ」タイプの楽器を選ぶとよいでしょう。

リングキイの場合、リングをきちんとふさげているかも要確認

STEP:3 唇の形(アンブシュア・アパッチュア)を整えよう

豊かな音を鳴らすためには、フルートを吹く際の唇の形(アンブシュア)や、唇の穴の形(アパッチュア)も大切。特に低音を鳴らす際、唇に力が入りすぎているとアパッチュアが崩れて、かすれた音になりがちです。

とはいえ、フルートの場合、低音とその他の音域で極端にアンブシュアが変わることはありません。唇を横に引きすぎず、軽く微笑んだ状態で、なるべく細く息を出すことを心がけましょう。アパッチュアの横幅はフルートの歌口(息を吹き込む穴)を超えず、縦幅も広がらないように気をつけてください。

どうしてもアパッチュアが広がりすぎる場合、幼児用飲料などの極細ストローをくわえた状態で息を吐き、小さなアパッチュアを作るイメージを掴むのがおすすめです。また、鏡を見ながら練習し、自分のアンブシュアやアパッチュアが崩れていないか、アパッチュアの位置が歌口からずれていないかをチェックするのもよいでしょう。

唇の形(アンブシュア・アパッチュア)を整えよう

STEP:4 あたたかくたっぷりとした息を吹き込もう

フルートの音を豊かに鳴らすには、音域に応じて息をコントロールすることが重要。高音を鳴らす際には速くて冷たい息、そして、低音を鳴らす際にはあたたかくてたっぷりとした息をイメージするとよいでしょう。

低音を吹く際のあたたかくてたっぷりとした息とは、寒い日に自分の手をあたためるような息のこと。息を吐くときにお腹をしっかりへこませれば、あたたかい呼気がたっぷり出てきますよね。自分の手を口の前に置き、あたたかい息を吐く練習をしたら、次は正しいアンブシュア・アパッチュアを保ちつつ、あたたかくてたっぷりとした息を出せるように練習してみましょう。

初心者の中には、高音でたくさん息を使い、低音で弱々しい息になってしまう人がよく見られます。しかし、上手な人は逆。高音は息の量を抑えて楽に吹き、低音はたっぷり息の量を使って吹くのが正解です。「あたたかくてたっぷりとした息」の感覚を覚えて、どっしりとしたイメージで音を鳴らしてみてください。

あたたかくたっぷりとした息を吹き込もう

STEP:5 うつむかず、息をやや下に吹き込むイメージで吹こう

低音を鳴らす際は、高音と比べて息を下向きに吹き込む必要があります。しかし、あごを下げてうつむいて吹くのはNG。うつむいた状態では、音がこもったりかすれたりしやすくなってしまいます。

豊かな低音を鳴らすためには、うつむくことなく、アンブシュアを微調整して息の角度をやや下向きにするとよいでしょう。しかし、息を下向きにしすぎても、低音はうまく鳴らなくなってしまいます。いろいろな息の角度を試しながら、低音がしっかり鳴るポイントを探してみてくださいね。

STEP:6 他の音域と響きを揃えるにはソノリテあるのみ!

フルートの演奏の際には、どの音域でもしっかりと響いた音を奏でられることが大切。低音ばかり練習していると、他の音域がうまく鳴らなくなったり、低音だけ浮いたような印象になってしまったりすることがあります。

他の音域と響きを揃えるには、フルートの基礎練習として最も有名な「ソノリテ」に取り組むのがおすすめです。これは、フランスのフルート奏者であるマルセル・モイーズによって書かれた「ソノリテについて」という教則本に収録されている練習方法。初心者から上級者まで、誰もが取り組むべき練習です。

ソノリテの譜面はとてもシンプル。中音のシの音から半音ずつ下がっていき、最低音までたどり着いた後、今度は中音のシの音から半音ずつ上がっていく、というものです。この練習のねらいは、どの音域も均一に鳴らせるようにすること。音の響きを自分の耳で確かめながらソノリテを繰り返すことで、どの音域もしっかり鳴らせるようになってきます。

他の音域と響きを揃えるにはソノリテあるのみ!

STEP:7 まとめ

フルートの低音は、慣れるまでなかなかコツが掴みづらく、初心者のうちはかすれたり鳴らなかったりといったことが起こりがちです。しかし、コツを掴めば、あなたも豊かな低音を鳴らすことができるようになります。ぜひ、この記事を参考にしながら、がんばって練習してみてくださいね!

コメント0件