「メトロノームに合わせて練習しているのに、録音を聴くと音がモヤモヤしている……」
そんな経験はありませんか?
16ビートのカッティングがノレないと、「リズム感が悪いのかな?」と思いがちです。しかし、多くの場合、原因はリズム感ではありません。
右手で不要弦をどれだけコントロールできているか。
実は、ここが16ビートの安定感やグルーヴを大きく左右します。
左手のミュート(消音)が大切なのはもちろんですが、タイトで気持ち良いカッティングを支えているのは、右手による「見えないミュート」です。
この記事では、右手ミュートを「音色を変えるテクニック」ではなく、不要弦をコントロールして16ビートを安定させる技術として解説します。
目次
STEP:1 結論|16ビートのグルーヴは右手のノイズコントロールで決まる
右手ミュートを意識するようになると、演奏には次のような変化が現れます。
・余計な弦が鳴らず、音がクリアになる
・ピッキングの軌道が安定し、16ビートが揃う
・実音とブラッシングのメリハリが生まれる
・アクセントが際立ち、グルーヴが生まれる
カッティングは「たくさん音を鳴らす演奏」ではありません。
不要な音を引き算する演奏です。
その引き算を担っているのが、右手ミュートなのです。
STEP:2 「右手ミュート」はパームミュートだけではない
「右手ミュート」と聞くと、多くの人はブリッジ付近に手刀を当てるパームミュートを思い浮かべるでしょう。
もちろん、それも右手ミュートのひとつです。
しかし、今回紹介するのは少し違います。
カッティングでは、狙った弦以外を鳴らさないために、右手を常に弦の近くに置いておくことが重要です。
親指の付け根や手のひらを自然に添え、不要弦の振動を抑えることで、音の輪郭が驚くほどクリアになります。
この「見えない右手ミュート」こそ、16ビートを安定させる土台になります。
STEP:3 ノレない原因は「余計な弦」が鳴っているから
例えば、高音弦を使ったカッティングを弾いているとします。
自分では3弦だけを弾いているつもりでも、実際には5弦や6弦、あるいは1弦がわずかに共鳴していることがあります。
演奏中は気付きにくくても、録音すると低音の濁りが残っていることは珍しくありません。
私自身、右手で不要弦に軽く触れるよう意識してからは、コードカッティングだけでなく単音フレーズも音が整理され、演奏全体のまとまりが改善しました。
STEP:4 右手ミュートを身につけるコツ
① 親指の付け根を低音弦へ軽く添える
高音弦を弾くときは、右手の親指の付け根を6〜4弦へ自然に添えます。
押さえる必要はありません。
「いつでもミュートできる位置に置いておく」だけで十分です。
② ノイズは両手で挟み撃ちにする
ノイズ処理を左手だけに任せると、左手が力んでしまいます。
おすすめは、
左手50%・右手50%
という考え方です。
左手と右手の両方で不要弦を軽くミュートすることで、自然なフォームのままノイズを抑えられます。
STEP:5 練習メニュー|まずは時計を止めて「ワンストリング16ビート」
練習メニュー|まずは時計を止めて「ワンストリング16ビート」
いきなりメトロノームに合わせる必要はありません。
まずはテンポを気にせず、自分の出す音と手の感覚に100%集中しましょう。
この練習では、左手と右手の両方で不要弦をミュートし、「両手でノイズを挟み撃ち」にする感覚を身につけます。
STEP:6 STEP1|左手で弾かない弦をガードする
例えば4弦を弾く場合に、中指の腹で5・6弦に軽く触れ、人差し指の腹で3〜1弦にもそっと触れておきます。
押さえる必要はありません。
触れているだけで十分です。
STEP:7 STEP2|右手でも低音弦をサポートする
右手の親指の付け根(母指球)を、5〜6弦へ軽く添えます。
こちらも「押さえる」のではなく、「いつでも触れられる位置に置いておく」感覚です。
STEP:8 STEP3|4弦だけを16ビートで刻む
両手で不要弦をガードした状態で、4弦だけを「ダウン・アップ・ダウン・アップ」と小さく刻みます。
もし右手が少しブレて5弦や3弦に触れてしまっても、両手でミュートできていれば「ツクツク」という軽いブラッシング音になるだけです。
不要な弦が響かなければ成功です。
慣れてきたら、5弦、3弦、2弦へと弾く弦を変えていきましょう。
最初はテンポよりも、「狙った弦だけが鳴っているか」を最優先にしてください。
この練習ができるようになると、コードカッティングでも不要弦が自然と鳴らなくなり、16ビートの粒立ちが揃ってきます。
STEP:9 よくあるNG例
・左手だけでノイズを止めようとして力んでしまう
・ノイズを気にせず速いテンポばかり練習してしまう
録音して聴き返すと、自分では気付かなかった不要弦のノイズが見えてきます。
上達への近道は、「弾くこと」だけでなく「聴くこと」にもあります。
STEP:10 今日から始める3つのアクション
・右手を弦から遠く離さず、いつでもミュートできる位置をキープする
・左手と右手で不要弦を挟み撃ちにする
・メトロノームを使う前に、1本の弦だけをきれいに鳴らす練習をする
カッティングは、速く弾くことよりも「余計な音を出さないこと」が大切です。
右手で不要弦をコントロールできるようになると、16ビートは自然と安定し、今まで「ノレない」と感じていたカッティングにも、心地よいグルーヴが生まれてきます。
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