Cubaseで書き出した音が小さい…|マスター出力・ピーク・音量を確認する手順
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Cubaseで書き出した音が小さい…|マスター出力・ピーク・音量を確認する手順

Cubaseで曲を完成させて書き出し、スマホや配信で聴いたら市販曲よりずっと小さい。音量を最大にしてやっと聴こえるレベルで、悔しい思いをした人は多いはずです。

実は「書き出すと音が小さい」の正体は、2つの別問題が混ざっていることがほとんど。ピークとラウドネスを切り分ければ、原因は必ず特定できます。順番に確認していきましょう。

STEP:1 詳しい解説は、ぜひこちらの動画もあわせてご覧ください!

【この記事のために撮り下ろした動画です】

STEP:2 「音が小さい」には2種類ある

まず押さえてほしいのが、「小さい」にはピークの問題とラウドネスの問題があり、9割の人がピークとラウドネスを混同しているという点。

ピークは瞬間の最大値です。デジタルの天井は0dBFSで、0dBFSを超えるとクリップ(音割れ)が起きます。一方のラウドネスは曲全体の体感的な音量を指し、LUFSという単位で測ります。

大事なのは、ピークが天井近くまで来ていても、ラウドネスが低ければ人の耳には小さく聞こえること。だから「ピークを上げればいい」と思ってマスターのフェーダーを上げても、0dBFSを超えてクリップするだけで、体感の音量は変わりません。

「音が小さい」には2種類ある

STEP:3 先に潰しておきたい勘違い

本題の前に、2つの勘違いを除外しておきましょう。

ひとつは、コントロールルーム(モニター)の音量。Cubaseのモニター音量つまみをいくら上下しても、書き出すファイルの音量には一切影響しません。書き出しに効くのはStereo Out(マスター)のフェーダーだけです。モニターを絞って聴いていただけ、というケースは本当に多いもの。

もうひとつは、比較する相手。SpotifyやYouTubeは再生音量を揃えています。自作のローカルファイルを“生”で、配信曲を“正規化後”で並べれば、当然小さく感じます。

先に潰しておきたい勘違い

STEP:4 マスター出力を“見る” — Cubaseでの確認手順

切り分けは、感覚ではなくメーターで「見る」のが確実です。

まずStereo Outのメーターを見ましょう。0dBFSに当たって点灯していればピークは出ています。逆に天井までずいぶん余っているなら、レベルそのものが足りていません。

次にラウドネスを数字で確認します。Cubase Proに付属するSuperVisionのLoudnessモジュールを開くと、LUFSが表示されます。曲全体の平均が「インテグレーテッド」、3秒ごとの動きが「ショートターム」です。

そしていちばん効くのが、市販の曲を1曲、同じプロジェクトに並べて同じメーターで測る方法。自分の曲と市販曲のLUFSが数字でいくつ離れているか、ひと目でわかります。市販曲と並べて測れば、「あと何dB上げればいいか」の目標がはっきりします。

マスター出力を“見る” — Cubaseでの確認手順

STEP:5 書き出しダイアログの落とし穴 — ノーマライズは2種類

書き出しの「ノーマライズ」も、ハマりやすいポイント。実はノーマライズには2種類あります。

ピーク基準は、最大のピークを0dBなどの天井まで持ち上げるだけ。古いCubaseのノーマライズはピーク基準で、ラウドネス(体感)は上がりません。「チェックを入れたのに小さいまま」は、ピーク基準ノーマライズが原因です。

ラウドネス基準は、新しめのCubase Proの書き出しにある設定で、インテグレーテッド・ラウドネスの目標値と最大トゥルーピークを指定できます。ラウドネス基準ならLUFSで合わせるので、体感の音量をそろえられます。

自分の書き出しダイアログがどちらなのか、まず実物を見て確かめてください。

書き出しダイアログの落とし穴 — ノーマライズは2種類

STEP:6 正しく音圧を上げる順番

肝心の上げ方です。音圧は順番を間違えると、うまくいきません。土台から、が鉄則。

ひとつ目は、ゲインステージングで各トラックを整えること。フェーダーが0の状態で個別のトラックをおおよそ-18〜-6dBFS、2mixの段階で-6〜-3dBの余白(ヘッドルーム)に収めましょう。土台が小さいと、最後のマスターで無理に持ち上げて破綻します。

ふたつ目は、マスター最後段の処理。Stereo Outの一番最後(ポストフェーダー)に、MaximizerまたはBrickwall Limiterを挿します。MaximizerならOptimizeで音圧を稼ぎますが、GR(ゲインリダクション)メーターを見ながら歪まない範囲にとどめ、Outputは-0.5〜-1.0dBに設定しておくと安全。

音圧で多い誤解も、ひとつ正しておきましょう。「配信は-14 LUFSだから-14を目指せばいい」は、半分間違い。-14 LUFSは配信側が再生音量を揃えるための基準値であって、マスタリングの目標値ではありません。プロの曲を実際に測ると、もっとラウドで-8〜-10程度がザラ(テイラー・スウィフト『1989』はおよそ-8.5 LUFS)。

数字を-14ぴったりに削る必要はありません。市販曲と並べて遜色ない音圧まで持っていき、トゥルーピークだけは-1dBTPを超えない。市販曲と並ぶ音圧とトゥルーピーク-1dBTPが、現実的な落としどころになります。

正しく音圧を上げる順番

STEP:7 よくあるNG — やりがちだけど逆効果

マスターのフェーダーだけ上げる。ラウドネスは上がらず、ピークだけ天井を突き破ってクリップします。

リミッターに突っ込みすぎる。波形が潰れてメリハリが消え、上げているのに逆にしょぼく聞こえます。突っ込みは控えめに。

モニター音量で判断する。基準がブレるだけ。良し悪しは市販曲との並べ聴きと、メーターの数字で見極めましょう。

よくあるNG — やりがちだけど逆効果

STEP:8 まとめ

「小さい」はピークかラウドネスか、まず切り分ける。コントロールルームの勘違いと配信比較も、先に除外しておきます。

感覚ではなく、マスターのメーターとLUFSを“見て”判断する。市販曲と並べて測るのが最強です。

音圧は土台から。ゲインステージングを整えて、マスター最後段で上げる。目安はトゥルーピーク-1dBTP。

プロでなくても、切り分けと確認、上げ方の順番さえ押さえれば、市販曲と並ぶ音量になります。ぜひ自分のプロジェクトで試してみてください。

まとめ

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