楽譜が読めない初心者向け|ト音記号・ヘ音記号・ハ音記号の違いと覚え方
カテゴリー
レベル

楽譜が読めない初心者向け|ト音記号・ヘ音記号・ハ音記号の違いと覚え方

「いろんな曲を演奏してみたい! でも、楽譜が読めないし…」。楽器を始めたばかりだと、そんな悩み、ありませんか?

楽譜の読み方は小学校で習ったはずだけど、もう忘れてしまった、という方でも大丈夫。
ここでは、ト音記号、ヘ音記号、そしてハ音記号のそれぞれの違いと覚え方をわかりやすく解説します。

STEP:1 ト・ヘ・ハ音とは

「音階」というと、きっと多くの人が一番に思い浮かべる「ドレミファソラシド」。
これは、音の名前で、実はイタリア語での音の名前になります。
これを日本語で言うと、「ハニホヘトイロハ」となります。また、英語で言うと「CDEFGABC」となります。
ですから、「ト音」「ヘ音」「ハ音」は音の名前を表しています。

ちなみに、五線譜が5本線でできていることはみなさんご存知かと思いますが、覚えていただくとこのあとの説明がわかりやすくなるので、それぞれの線の名前もここで示しておきます。

ト・ヘ・ハ音とは

STEP:2 なぜ「○音記号」と呼ぶのか

「ト音記号」「ヘ音記号」「ハ音記号」それぞれがなぜそう呼ばれるかには、由来があります。

◉ト音記号
英語では「G clef」と言います。この「G」の文字を五線譜の上に書いて、五線譜のどの位置がG=ソの音(=ト音)になるかを示したのが始まりで、それが次第にデザイン化されて、現在の、中央が渦巻きのような形になりました。
ここで示すソの音は、「1点ト音」というのが正式な名称で、ピアノの鍵盤で言うと、真ん中に最も近い「ソ」の音になります。

◉ヘ音記号
英語では「F clef」と言い、「F」の文字を五線譜の上に書いて、F=ファの音(=ヘ音)の位置を示したのが始まりで、それがデザイン化されて、現在の、耳のような形に点が2つついた記号になりました。
ここで示すファの音の正式名称は「ヘ音」で、先程のト音記号が示す「1点ト音」からピアノの白鍵で8つ分下に移動した「ファ」の音になります。

◉ハ音記号
英語では「C clef」と言い、「C」の文字を五線譜の上に書いて、C=ドの音(=ハ音)の位置を示したのが始まりで、それがデザイン化されて、現在の、数字の3のような形の記号になりました。
ここで示すドの音の正式名称は「1点ハ音」で、ト音記号が示す「1点ト音」から、ピアノの白鍵で4つ分下に移動した「ド」の音、いわゆる「真ん中のド」になります。

このように、それぞれの記号は、基準として示したい音が何か、に違いがあります。

なぜ「○音記号」と呼ぶのか

STEP:3 3つの記号の役割

「ト音記号」「ヘ音記号」「ハ音記号」となぜ3つもあるかというと、これらは高低いろいろな音域の音を記譜するのに便利なため、使い分けられています。

例えば、
◉ト音記号
高い音を表す時に用いる。
(例=ピアノの右手、女性の歌、バイオリン、フルートなど)

◉ヘ音記号
低い音を表す時に用いる。
(例=ピアノの左手、ベース、チェロ、チューバなど)

◉ハ音記号
中間の高さの音を表す時に用いる。
(例=ビオラなど)

STEP:4 各記号で書かれた楽譜を読むための覚え方

① 基準として示す音を覚える
◉ト音記号
記号の中央の渦巻きの書き始めが、五線譜の第2線(下から2番目の線)を横切ります。その第2線上の音が、1点ト音(ソの音)になります。
◉ヘ音記号
縦に2つ並んだ点の間にくるのが、五線譜の第4線になります。この第4線上の音がヘ音(ファの音)になります。
◉ハ音記号
記号中央のくぼんだ部分、数字の3でいう中央のとがった部分が五線譜の第3線にのります。この第3線上の音が1点ハ音(ドの音)になります。

②「真ん中のド(1点ハ音)」を目印にする
◉ト音記号
五線譜の下に引いた1本線上が「ド」。
◉ヘ音記号
五線譜の上に引いた1本線上が「ド」。
◉ハ音記号
記号の中央が「ド」。

各記号で書かれた楽譜を読むための覚え方

STEP:5 まとめ

一般的な楽譜の多くはト音記号とヘ音記号で書かれています。
まずはこの2つを覚えることで、音楽の世界がぐっと広がるはずです。

自分の演奏したい楽器の楽譜がどの記号を使って書かれているかを確認して、楽譜を読むのに少しずつ慣れることから始めてみましょう!

コメント0件