トランペットで音を出そう!初心者でも『ながら』でできる基礎練習
管楽器 トランペット
入門

トランペットで音を出そう!初心者でも『ながら』でできる基礎練習

トランペットを吹いてみたい!
けど、いざ息を吹き込んでも音が出ない…

そんな初心者の方でも、毎日『ながら』でできる基礎練習をつめば、吹けるようになります!
まずは気負わずできる練習方法を試してみましょう。

STEP:1 トランペットで音を出すための基礎の基礎、バズィングとは?

まず、音の出る仕組みを「ざっくり」理解しましょう。
トランペットは金属の長い管が巻かれてできている楽器です。
その管の先にマウスピースを装着し、そのマウスピースへ、唇を振動させながら出す空気を流し入れることで、トランペットという楽器自体も「共鳴」し、音が出ます。

つまり、まずトランペットで音を鳴らすためには、「唇を振動させながら空気を出す」ことが必要となり、その「唇を振動させながら空気を出す」ことを「バズィング」と言います。

まずはこの「バズィング」を練習していきましょう!

STEP:2 さっそくバズィング練習にトライ!

さっそくバズィングの練習をしてみましょう!
はじめは鏡で口の形を確認しながら練習すると効果的です。


① まず、鳥のくちばしをイメージして、唇を尖らせます。
おちょぼ口、という形です。
② おちょぼ口の形のまま、上の唇で下の唇を軽く巻き込みます。
③ ②の口の形のまま、少しずつ息を吐きます。
④ 息を吐きながら、口紅やリップクリームをのばすときのような動作で、ゆっくりと巻き込んだ下唇を外に戻していきます。口の形は変えないよう注意しましょう。
⑤ 息を吐きながらゆっくり下唇を出していくと、どこかの場所で上下の唇が振動し「ブー」と音が出ます。これがバズィングです!
音が鳴った時の上下の唇の位置を、練習を続ける中で覚えていきましょう。

★ ⑤で音が鳴らないまま下唇が全て外に出てしまったけど…という方は、少し吐く息の強さを強めてチャレンジしてみてください!
★ それでも鳴らない…という方は、鏡を見て、息を出している時の上下の唇の隙間が開きすぎていないか確認してみましょう。
上の唇と下の唇が少しでも触れ合っていないと、振動して「ブー」という音が出ません。


バズィングは、自分に合った唇のポジションを見つけ、音を出せるようになれば、楽器もマウスピースも不要の、いつでもどこでもできる、最強の基礎練習です!

※肩や首など、顔以外の場所がつかれる場合は、その場所に無意識に力が入ってしまっている場合がありますので、力が入らないよう、できるだけリラックスして練習しましょう。

さっそくバズィング練習にトライ!

STEP:3 口の周りの「筋肉」を意識してバズィング練習

バズィングを試してみると、お気づきの点があるのではないでしょうか…?
そうです、実は結構…口回りが疲れますよね。

口回りが疲れないようにするには、ズバリ、口回りの「筋トレ」が必要不可欠です!

少し話が反れますが…
前項のバズィング練習の解説にて、「おちょぼ口」で、と書かせていただきました。
おちょぼ口の反対は何か?と考えると、横にひいた「真一文字の口」になります。
「真一文字の口」でもバズィングは可能ですが、口を横にひくと唇は固く、厚みは薄くなります。
そうすると、唇を振動させ、今後トランペットを演奏するために、余計な力が必要になるのです。
その余計な力、エネルギーを省くために、バズィングの基礎練習の段階で「おちょぼ口」を意識することが大切です。

さて、話は戻ります。
大半の方は普段の生活の中で、あまりおちょぼ口を続けることはないですよね。
このおちょぼ口のバズィングで疲れないようにする、口回りの筋トレをご紹介します。

口の周りにある口輪筋を、おちょぼ口を作るためにギュっと真ん中へ寄せるには、頬の筋肉など、口輪筋以外の筋肉も使う必要があります。
つまり、顔全体の筋肉を意識することが必要なのです。

長々と書きましたが、「筋トレ」と言ってもとても単純です!
今一度鏡を見て練習しましょう。

鏡に向かって、普通の顔から、「キュッ」と口をすぼめておちょぼ口を作ってみましょう。
そうすると、頬の筋肉や顔の筋肉が思ったより動いていることがわかると思います。
動いていることが分かった筋肉の場所を意識しながら、何度も
「普通の顔」→「おちょぼ口」
を繰り返してみましょう!なんと、こ れ だ け です!

本当にこれだけでいいの…?と思う方。
いいのです。
これだけですが、続けていると、かなり疲れてきます。
疲れてきたら、成功です!

普段の生活の中で、口の筋肉を意識して動かしたことがあるでしょうか?
実際、あまりない、ほぼない、ですよね。
さらに言うと、日本人が使う日本語は、ほかの言語に比べて、顔の筋肉を動かす割合が少ないそうです。
そんな中で、意識したことない筋肉を「意識して使う」ことが、最大の筋トレになります。

バズィングは「ブー」と音が出るため、外ではやりずらい時があるかもしれませんが、この「おちょぼ口筋トレ」は、道を歩いてるときでも、デスクワーク中でも、お風呂に入っている間でも、テレビを見ながらでもできる、最強の「ながら基礎練習」です!

どうぞ騙されたと思って続けてみてください。

口の周りの「筋肉」を意識してバズィング練習

STEP:4 毎日できる「ながら基礎練習」を積み重ねましょう!

バズィングは、初心者だけのものではなく、プロになっても続ける、大切な基礎です。
毎日5分でもいいので、ながら基礎練習を続けていけば、確実に上達します。

やってはみたけど、やっぱり楽器で音を鳴らしたい…

気持ちはよくわかります。
そんな時は、バズィングをしながら、マウスピースを口に当ててみてください。
びっくりするくらい簡単に音が出るでしょう!

その先は同じように、バズィング→マウスピースで音が鳴ったら、そこに楽器を装着してみてください。
不思議なくらい簡単に音が出ます。

そのくらい、トランペットで音を鳴らすためには、バズィングが大切なのです。
はじめから楽器を鳴らすことだけに力を入れてしまうと、悪い癖がつきがちです。
そのため、今回は長々と、初めにきれいな基礎、きれいなバズィングができるように、バズィングとそのための筋トレについてご説明しましたが、「練習は楽しく」が大事です。
楽器を鳴らしてみたい!と思ったら、基礎練習は大事にしながら、ぜひ、初めからでも楽器にどんどん触れていってください。

あなたのトランペットライフが、楽しいものになりますように。

STEP:5 練習に役立つ身の回りの道具のご紹介

最後に、おちょぼ口練習にプラスワンでさらに効果を期待できる、身の回りの道具をご紹介します。

それはズバリ「細くて長いもの」です。

例えば、割りばし、細いストロー、つまようじ、など、ある程度硬さがあるものを使用してください。
はじめは細いストローだと呼吸もしやすく、おすすめです。

使い方はこれまた簡単です。
細いストローなどを、例の「おちょぼ口」で咥えます。
この時、歯や舌でストローなどを支えず、必ず上下の唇の力のみで咥えてください。
咥えたストローなどが、垂れ下がらず、床と並行になるように維持しましょう。
これだけです!

より細いもののほうが咥えるため、支えるための筋肉が必要になりますので、割りばしやストローに慣れてきたら、つまようじへのステップアップをお勧めします。

こちらもなかなか、咥え続けていると、顔の筋肉が痛―くなってきます。
継続は力なり。毎日少しでもいいので、続けてみてください。


※細いものを加えたまま動きますと喉に刺さる恐れや、吸い込んでしまうとお怪我をする恐れがございますので、十分に気を付けてご使用くださいね。

コメント0件