楽器を始める理由はそれぞれで、例えばあの曲が吹きたいからとか、あのプレイヤーがカッコいいからとか、
様々な理由で音楽ライフを楽しまれていらっしゃるかと思います。
しかし楽器はそう簡単に演奏できるものではない。
どうしても練習が必要になってきます。
その練習メニューの中でも、皆様、スケール練習ってしていますか?
スケール練習は基礎練習の基本。
してはいるけど、難しいキーは避けている…そんなこと、ありませんか?
目次
STEP:1 12種類のキーについて
まず、音楽にはキーが12種類あります。
これは、1オクターブの中に含まれる半音階は12個あって、
それぞれ始まる位置によって色合いが違います。
さて、なぜでは、12キーでスケール練習する必要があるのか?それは、
一言でいってしまうと「演奏の幅を広げるため」です。
苦手なキーは避けて、自分の好きなキーで演奏すればいいや、と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それはとても演奏の世界を狭めてしまいます。
STEP:2 キーの話の例
例えばボーカルの方と一緒に歌ものを演奏するとき、ボーカルさんが提示したキーに対して
「そのキーは苦手だから」とは言えません。
また、例えば一緒にバンドを組んでいるメンバーがいるとして、
「この曲をやりたい」と譜面を渡されたとき、キーをあらわす「調合」というものがついているのですが、
フラットがふたつついていたり、シャープが3つついていたりします。
様々な人と演奏をするときに、スケールの知識があると、どのキーでも対応することができるようになります。
また、全スケールをくまなく練習することによって、弱いキー、弱い運指がわかるようになります。
STEP:3 曲での例
例えば、こういう曲を演奏する機会があったとします。
STEP:4 スケールでの対応例
ボーカルさんが「ちょっとキー上げてほしい」と言ったとき、
スケールを知っていることによって、どのキーでも対応することが出来るのです。
STEP:5 ピアノでスケール確かめる
さて、これまでスケールと一言でお伝えしておりましたが、実はスケールには様々な種類があります。
今回はその中でも基本的なスケールである、いわゆる「ドレミファソラシド」
ピアノで弾いてみますね。
STEP:6 12key上向下降
スケールは、機械的に演奏するのではなく、ひとつの音楽と思って演奏しましょう。
先程ピアノで弾いた1オクターブを楽器で演奏します。
慣れるまでは確実に吹けるようになるため、ゆっくり練習してください。
慣れてきたら、メトロノームでテンポ(速度の事。BPMとも言います)を作って練習します。
テンポははじめゆっくりと、♩=60くらいから。
動画では♩=100で演奏しています。
また、息が足りなくなってきた場合は、しっかり息を吸ってから吹いてください。
息を吸う事に気が取られて運指がおざなりにならないようにしましょう。
半音ずつ上がって、12キー吹き終えたら、今度は下降するパターンで吹きますね。
STEP:7 カエルの歌上行下降
さて、練習していくと、どうしても苦手なキーがありますよね?そこをゆっくり解決していきます。
管楽器はピアノと違い、指を見る事が出来ません。しっかり指に覚えさせていきます。
このとき、指任せではなく、しっかり自分が今どこを押さえているのか意識しましょう。
また、スケールだとどうしてもうまくいかない…という方は、
自分の知っている、わかりやすいメロディのフレーズに置き換えて練習するのも有効です。
ワンフレーズだけでいいので、12キー練習しましょう。
例えば「カエルの歌」など如何でしょうか?
STEP:8 トライアド12key
色々なパターンを自分で作ってもいいと思います。この指使い、難しい!と思うパターンを、
あえて自分に負荷をかける気持ちで考えてみるのもいいと思います。
こうやって、指と耳を慣らしていくことで、音を聴くだけで調合が自然とわかり、演奏が楽になってきます。
スケール練習はとても地味で「修行」という言い方がふさわしいくらいですが、コツコツと
続けて、音楽の幅を広げ、豊かな演奏ができるようになってくると、音楽がもっと楽しいものになってくると思います。
是非スケールを覚えて、一緒に音楽ライフを楽しんでいきましょう!
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